[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。




「……まさかとは思うけど、らりさ……あんた…」

  私の様子がおかしいことに気づいたのか、乱菊さんが怪訝そうにこちらを見遣ってくる。

「本当はまだ生きてる人間なんですけどねぇ………、一体全体なにがどうなってるんでしょう? 」
 言いながら私が無理矢理浮かべた笑いは、きっとカラ笑いだったに違いない。

「でもあんたは間違いなく霊体だよ。そもそもこの尸魂界には、霊体か死神でない限りはいることは出来ないんだから」

「ですよねぇ………。そうすると私の身体、どうなってるんでしょう……」

 驚きを隠せないながらも返答してくれた乱菊さんに、私はそのまんま思っていたことを告げる。


 告げた言葉に、返ってくる言葉はなかった。





【斬魄刀? 】





 沈黙が周囲を包み込む。

 こういう空気は正直好きではないけれど、今はむしろこの沈黙が心地よかった。
 そして、この沈黙の中で私はぼんやりと今までのことを考えてみる。

 そもそもどうして、私が今尸魂界にいるのか。
 なぜ、漫画の世界(つまりは虚構世界)であるはずの尸魂界に来る事が出来たのか。

 そしてーーーー、いつの間に痛覚が戻ってきたのか。

 凍傷を起こした手足の先が痛んだのは、ここが已に夢の世界ではなかったから?
 じゃあ、私はいつから「夢」ではない「現」の世界に放り込まれた?


『……我の力が必要になった時には、遠慮なく我の名を呼べ』


 記憶を思い起こす中で、ふと蘇る声。
 私の魂の半身だという、神の血を引く魔獣。巨大な蛇。


「…あなたなら、その問いに答えることが出来るの………、世界蛇? 」
 ポツリと呟く私の言葉に、応えるものはなかった。


 ―――――――ない、はずだった。


 唐突に、ゴポリとお湯がわき上がる。
 まるで湯の中で潜んでいた何者かが、鎌首をもたげたかのように。

「なっ……! 」
 異変にいち早く気づいた乱菊さんが、私の腕を引いて強引に湯船から外に連れ出す。

 その間にも湯の中で起こる変化は、刻々と続いている。
 湯の中に潜む何かは、まるで辺りの様子を伺っているかのように、右へ左へと身体を動かす。そのたびに湯が大きく波打ち、しぶきが四方へと飛び散っていく。

「……ヨルムンガルド? 」
 もしかしてと思い、世界蛇のもう一つの名前を口にする。

 するとーーーーーーー。

すさまじい量の蒸気が辺り一帯を包み込んだ。
先ほどまで湯船から出ていた湯気の比ではない。先ほどまで感じていた程よい温度の蒸気ではなく、触れるだけで皮膚が火傷してしまいそうなほどに熱い、強烈な熱気を秘めた蒸気である。

 もうもうと立ちこめる蒸気の中に、光を見たのは私だけだろうか。
 その光が、確かにこちらを見据える蛇の眼光のように見えたのは、気のせいか。


『我は、汝が魂の半身が司る力、そのうちの一つを統べる者。
我は熱を司る者、ヨルムンガルドなり』


 熱を、司る……?

 一瞬、何のことだかわからずに首をかしげる私だが。
すぐにそれらしい事柄に思い当たり、一応の納得をした。

 ヨルムンガルドが父、邪神ロキの名は古ノルド語で「炎」を示す言葉でもあるらしい。
名が神々の特性を現していたとすれば、ロキは炎属性の力を秘めた神とも考えられる。
もしそうだとすれば、彼の息子であるヨルムンガルドがその力の一端を引き継いでいたところで、何の不思議もないだろう。

「貴方は、世界蛇の魂の一部なのね」

『いかにも。我は世界蛇の中にある、熱の属性。
汝が我が名を呼ぶときは、我が汝に力を貸す』

 ヨルムンガルドがそう答えたかと思うと、たちこめていた蒸気があっという間に引いていく。蒸気が完全に引いた後には、先ほどのヨルムンガルド登場の際に発生した高温の熱によって中のお湯が全て蒸発してしまった元・湯船の底に、見たこともない一本の刀が突き刺さっていた。

「さっきの妙な現象は、みんなあんたの斬魄刀が起こしたものだったのかい? 」

「確証はないですけど、多分……そうだと思います」
 元・湯船の底に突き刺さった刀を引き抜いて、私は乱菊さんの方を振り返る。

「ねえ、らりさ。あんたはまだ死んでないって言ってたよね?
でもあんたが今持ってるその刀は、間違いなく斬魄刀だよ」

「…一体何なんでしょうね、私は」
 手に持った刀へと一旦目を移した後、私は乱菊さんの方へと視線を移す。

「とりあえず……、うちの隊長に相談でもしてみる? 」

「……そうして頂けるとありがたいです」









「遅かったな」
 着替えを済ませて脱衣所から出てきたところで、声がかけられる。

 不思議に思ってみれば、向かい側の壁に身体を預けた日番谷隊長の姿があった。
腕組みをしたまま、一対の碧眼だけをこちらへと寄越す流し目が妙に様になっていて。
そんな場合ではないとわかっていながら、思わず彼に見惚れてしまった。

「隊長、どうしてこんなところに? ……まさか、私たちが入ってるところを覗きに来たんですか? 」

「んなわけねえだろ」
 乱菊さんのからかい混じりの台詞を、日番谷隊長は見事に一刀両断する。
ある意味、これも立派に“とりつく島もない”と表現するに値するかもしれない。

「じゃあどうしてここへ? 」
 怪訝そうな表情を浮かべる乱菊さんだが、私も彼女と全く同じ思いだった。
一隊を任せられた隊長が、理由もなしにこんなところまで来るはずがない。

 もしここに来たのが、サボリ常習犯の隊長たちならば気にはしなかっただろうが、なにせ来たのが日番谷隊長である。生真面目な彼が、仕事を放り出してまでわざわざここに来るというのだから、それ相応の理由はあるのだろう。

「………今まで感じたことのない妙な霊圧を感じたからだ。別にここに来たくてきたわけじゃない。松本、お前、さっきの霊圧について何か知ってるか? 」
 探るように視線を動かす日番谷隊長の双眸が、ある一点でピタリと止まった。
その一点とは、言うまでもなく私が持っている刀(斬魄刀モドキ)である。
鮮やかな翡翠の瞳がわずかに剣呑な光を帯び、日番谷隊長を中心とする周囲の大気が一気に冷たいものに変わる。

「多分この子の……らりさの霊圧だと思いますよ。それ」
 そんな中、あっけらかんとした口調で乱菊さんはあっさりと告げた。

らりさ? そいつの名前か? 」
 聞き覚えのない名前――名乗っていないのだから当たり前だーーを耳にして、日番谷隊長はかすかに眉をひそめる。と同時に、上がっていた霊圧が一気に霧散する。

「はい、櫻井らりさといいます」
 一応名乗っておかねばと思い直し、私はペコリと頭を下げる。 

「日番谷冬獅郎だ。ところで確認したいんだが、さっきの霊圧はお前か? 」
 私の方へと視線を移した日番谷隊長は、自身も簡潔に名乗ってくれる。
まさか名乗ってもらえるとは思わなかった私は、しばしポカンとしていたが、質問されていることに気づき、慌ててそれに答える。

「霊圧というのが何なのかはよくわかりませんが、多分そうだと思います。
名前を呼んだとき、なんだかいろいろと妙な現象を巻き起こしてくれてましたし、気づいたら湯船のお湯が全部蒸発しちゃってましたから」

「お湯が蒸発した? 」
 復唱し、改めてその言葉の意味を認識したのだろう。
日番谷隊長は、なんとも訝しげな表情を浮かべてみせた。

「はい。ヨルムンガルドは熱を統べると言っていましたから、おそらくコレの仕業だと…」

「熱を統べる? その斬魄刀が、そう言ったのか? 」
 信じられないと言わんばかりの目線を投げてくる日番谷隊長だが、まあ無理もない。

 統べるということは、すなわち統轄する事、支配する事を意味する。
斬魄刀は個々に様々な力を持っているものだが、一定の属性を“支配する”刀が果たして存在しているかどうか。いや、そもそもある属性を支配するという概念が存在しているものなのか。既にその辺りからが疑問である。
 なにせ斬魄刀の力は、神仏や魔王の力の一部を借りて施行するようなものとは違い、あくまで斬魄刀そのものに秘められた力・能力―――つまりは斬魄刀を源とする力を解放して施行するものなのだから。

 そういう意味では、私の持つこの刀――おそらくはヨルムンガルドの変化した形なのだろうがーーは正式に“斬魄刀”と呼べる代物ではない。あくまで私の持つこの刀は、世界蛇の魂を元に形作られたもの。ゆえにこの刀は、限りなく神に近い力を秘める。
一応私の魂の半身ではあるものの、どう考えても通常の斬魄刀とは違って一筋縄ではいかない……もとい非常に癖のある刀である事は間違いあるまい。

「ヨルムンガルドが姿を消した後、この刀が残ってたので、ヨルムンガルド=斬魄刀で間違いないと思いますが……」

「………イマイチ要領を得んな。どうやらお前の素性を一から説明してもらった方がよさそうだ。それに一応このことを総隊長に…………なんだ、松本」
 なんとも渋い顔をしながら、それでも感情を理性で抑え込む余裕は持ち合わせたままに、日番谷隊長が半ば言い聞かせるようにして呟いていると。

 そこへ身を乗り出してきた乱菊さんは、彼の目の前でパタパタと手を振ってみせる。

「そのことなんですけど、総隊長への報告は少し待ってもらえませんか? 」

 乱菊さんの意外な言葉に、日番谷隊長の双眸がわずかに見開かれる。

「総隊長に報告すると、何か不味い事でもあるのか? 」

「………どうやら彼女、まだ死んでないらしいんですよ」
 そう言って人差し指を頬で突きながら、乱菊さんは私の方を指し示した。

「……ってことは、“旅禍”か。だがあれは明らかに生身の人間じゃあないだろう? 」

「その辺りがちょっとややこしいんですよ。とにかく一度彼女の話を聞いてやって下さい」

 乱菊さんの言葉に、日番谷隊長は疲れたように溜息を吐いた。

「どのみちそのつもりだ。来い、松本。……お前もだ、櫻井」

「あ、はい! 」
 まさか名前を呼んでもらえると思っていなかったので、驚き半分、嬉しさ半分の心境に陥りつつも、私は慌てて先へ進んでいた二人の後を追ったのだった。



 二人の後を追うままに十番隊隊首室、とどのつまりは日番谷隊長の部屋まで戻ってきた。隊長に用事のある隊員はそう多くはない。ゆえにここでならば、多少周りに聞かれてはまずい話でも気兼ねなく出来るからであろう。とはいえ、壁に耳あり障子に目ありの諺が指摘するとおり、どこでだれが盗み聞きしているか、油断は禁物である。
 …まあ、実力がそのまま階位になっている護廷十三隊では、まずそんなことはないだろう。平隊員が盗み聞きしようとしても、一隊の隊長相手に気配を隠しきれるはずもないし、そもそもそんな怖いもの知らずな隊員はまず存在しまい。例外として、他隊の隊長ならば盗み聞きすることも出来ようが、他隊のことに首を突っ込んでいられるほど暇な役職でもないはずだ。
 ゆえに、ここは実質的に完全外と隔離された状況にあると言っても過言ではあるまい。


 おそらくは定位置なのであろう場所――書類の積まれた机前の座布団の上――に腰を落ち着けた日番谷隊長は、早速とばかりに話を切り出してきた。

「とりあえず、お前の素性を洗いざらい吐いてもらうぞ」

「もとよりそのつもりです」
 私は私で、自分に逐一起こってきた事態をまるで理解できずにいたところだったから、むしろ喜んで全てを話すつもりだった。霊感の全くない人間が一人で頭抱えて悩ませるより、そっち関係の事情に明るい人に相談した方がずっと良いはずだ。

「名前は櫻井らりさ、この世に生を受けて二十年目を迎える真人間です。実家が居酒屋なので、居酒屋の若女将やってます。いつものように店で仕事をしていたら、意識が途切れてーー多分眠り込んだのだと思いますがーー気づけば夢を見ていて、そこで巨大な蛇と会いました。
この蛇がヨルムンガルド…、またの名を世界蛇orミドガルズオルムです。とある国の神話に出てくる、神の血を引く魔獣です。なんでもその蛇が、私の“魂の半身”であるらしいですね。でその蛇に、危なくなったら自分の名前を呼べ、と言われまして。その後、強烈な光が差し込んだと思ったら、周りが一面の雪景色になっていたんです。
本物の雪を見るのは初めてだったもので、つい遊んでいたら……」

「私が出てきたって訳よね」

 そう言葉を繋げてくれた乱菊さんとパチリと視線が合って。
 私は彼女に同意する意を込めて、首を縦に降った。

「はい。その後は、乱菊さんと隊長さんの知る通りです」

「……つまり。死んではいないが、夢を介して魂魄だけの姿で尸魂界へ来たということか。
夢を介して、魂魄だけが移動する? そんな話、聞いた事もないぞ? 」
 説明を終えると、すぐに日番谷隊長はそのおおまかな部分――その上最も大事なところを理解してくれたようだった。だがすぐに、その表情は苦虫を噛みつぶしたようなものに変化する。

「…前例、ないんですか? 」
 まさかと思いつつ、聞いてみれば。

「俺が知る限りでは、ないな」
 一番欲しくなかった言葉が、あっさりと返ってきた。


 前例がないって……?
 前例がない=これからどうなるか、全く予想が出来ないということ。

 それじゃあ、私はこれからどうなるんだろう?
 そして何より、私は元の身体に戻れるんだろうか?


 今まで敢えて関心を払おうとしなかった、心の一部分が徐々にふくれ上がってくる。
それは己の置かれた境遇に対する純粋な恐怖であり、不安であり、絶望である。
驚くほどに抵抗なく心の中に浸透してくるそれらの感情は、否応なしに脳を、全身を支配していく。
 恐怖と不安と絶望に支配され始めた身体は、意志とはまるで関係なしに勝手に動き出す。喉がひどく渇き、身体の各所は小刻みに震えを始めていく。カタカタと鍔鳴りのような音を耳にして見れば、斬魄刀モドキを握りしめる手が小刻みに震え出していた。


 待って、私。落ち着け、私。
たとえ日番谷隊長が知らなかったとしても、古参の隊長である京楽隊長や浮竹隊長、あるいは山本総隊長なら“前例”を知っているかもしれないじゃない。

 絶望するのは、まだ……早い。


「…じゃあ、もっと、長生きしてそうな方に聞いてみるとか……」
 震える手をもう片方の手で無理矢理抑えつけ、なんとか鍔鳴りを押さえ込んで。
駄目元と思いつつ、一縷の望みを託して。私は日番谷隊長に質問をぶつけた。

「……それは遠回しに俺がガキだと言いたいのか」
 返ってきたのは、冷たく研ぎ澄まされた翡翠色の眼光。
質問の答えの代わりとばかりに寄越された視線は、真っ直ぐに私の瞳を射てくる。

「べ、別にそういう意味で言ったわけじゃ…」
 全然予想もしていなかった言葉を返されて、私は慌てて先程の言葉を否定する。

「気にしなくていいのよ、らりさ。単なる隊長の被害妄想だから」
 パタパタと手を振りながら、あっけらかんと言いにくい事を言ってのける乱菊さん。
さすが副隊長。隊長の扱いは、実に手慣れたものである。

「松本! 」

「だからそんな顔しないで。大丈夫、ちゃんと元の身体に戻れるわよ。
ずっと魂魄だけどっかに出かけたまんまなんて、絶対にないから」
 乱菊さんはそう言って、私の肩を優しく抱いてくれる。

「……まあ、おっさんたちなら無駄に長生きしてる分、何か知っててもおかしくはないか。聞いてみるだけの価値はありそうだし、あとで聞いてきてやるよ」
 後ろ頭を掻きながらいかにも面倒くさそうな素振りで、日番谷隊長はなんともぶっきらぼうに吐き捨てる。だけどそれは、彼なりの気遣い…優しさの形なのだと、理解するのは誠に容易かった。


 どこから来たのか、どうやって来たのか。どうやって帰るのか。
 日番谷隊長の記憶にある限りでは“前例”のない出現をした、謎の異邦人たる私に。

 どうしてこの二人は、こんなに優しいのだろう。

 肩にかかる乱菊さんのぬくもりと、日番谷隊長の心遣いと。
 それらが、泣きたくなるほどに嬉しかった。

 潤んでくる涙腺とは裏腹に、心に巣くい始めていた恐怖や不安が霧散していく。


 言葉はときに、剣よりも強い武器になる。
 言葉の暴力はときとして、肉体的な暴力よりも強い傷を相手に負わせることがある。
 そんな言葉の力を、日本では古来より“言霊”と呼んでいるけれど。

 その意味が、ようやくわかったような気がしたーーーーー。


「………ありがとうございます……」

 感謝する思いは、尽きないけれど。
 緩くなった涙腺からは、熱いものがこみ上げてくるのは止まらないけれども。

 深々と頭を垂れて、私は二人に感謝の意を示した。


 それとほぼ同時期に。今まであった不安や恐怖、絶望の代わりにあたたかさを取り戻して、すっかりと安心したせいだろうか。我ながら現金なものだとは思うが、安心したと同時に眠気の波が徐々に押し寄せつつあった。
 なんとかその眠気を気力で封じてはいるものの、今度はやけに身体が軽い。
 まるで身体の中から、重い部分が徐々に取り除かれていくような、なんとも言えない不思議な感覚に襲われながらも、気力だけでそれらの感覚に抵抗していたけれどーーー。

らりさ………? 」


 身体が徐々に軽くなっていく。
 眠気の波は、打ち寄せては返し、より強い波を連れてくる。

 身体と感覚とが、まるで引き離されていくような、なんとも奇妙な感覚が、徐々に私の脳を蝕み、感覚も、感情すらも蝕んでいく。



 ―――――――目覚めの時だ。



 知っているような、知らないような。
 そんな誰かの声音が、耳元で囁かれた瞬間。

 ついに気力だけで保っていた私の意識は、まるで糸の切れた操り人形のようにぷっつりと切れてしまったのだった。


 解き放たれた意識は、走馬燈が過ぎゆくようにゆったりと、闇の中を過ぎゆくーーー。




*******************




「………隊長……」
 驚きを隠せない乱菊の視線を一身に身に受けながら、冬獅郎もまた驚きを隠せなかった。

 先程までそこにいた娘の姿は、まるで神隠しにでもあったかのように。
 わずかな時間でもって、目の前から消え去ったのだ。

「跡形もなく姿が消えた、だと………? 」

 呆然と呟く彼の声音には、動揺が色濃く浮き出ていた。





*後書き*
・王道異世界トリップ・BLEACH夢、第三弾!
十番隊贔屓の言葉通り、日番谷隊長と乱菊さんしか出てないです(汗)。
しかも相変わらず「糖度の欠片もない」のは、……ご勘弁を。
まだ恋愛要素を盛り込むところまで至っていないものですから…。
次回こそは、もう少し出てくるキャラを増やしたいなぁ。

(06.01.29up)
BACK      NEXT

WORKS TOP