かつて楽園と呼ばれた魔力溢るる世界リィンバウム。
剣や召喚術といったファンタジックな力が横行する不思議な世界。
世界と世界を繋げることで「召喚士」と呼ばれるリィンバウムの人々は、近くにある4つの世界から召喚獣を呼び出し、その力を借り受けることが出来るのである。

そして、それはふとしたことから起こった不慮の出来事だった。

場所は漆黒のヴェールが空にかかった夜の大平原。
本来なら皆が眠りついているはずの時間帯に、元気に剣を振り回し、召喚術をぶちかますとある二つの勢力があった。
一つは召喚士たちが集まって出来ている一団と。
もう片方は黒い鎧に身を包んだ男達。
彼らはそれぞれの目的のために、対峙する者を傷つけなれればならなかった。


そして、唐突にそれは現れた。
空一面に広がるまばゆい光。
光はその場にいた全ての者たちをどこかへと連れて行ってしまった・・・。






一方、地球では。
バケツで水をひっくり返したようなどしゃぶりだった。
「あぁぁぁぁ、今日バイトなのにぃ〜・・・」
こんなんじゃ、バイトずる休みしたくなるじゃないですか?!
そんなことをつらつらと考えながら、私がいろいろと思案していると。


ビッシャアァァァァァン!!!!!


ひときわ大きな雷が大地に撃ち落とされた。
耳をつんざく轟音が辺り一帯に響き渡る。
「・・ん?どっかに落ちたかな?」
私はさほど驚くわけでもなく、ポツリと呟いた。
そしてふと、時計に目をやった。
時計の針が指した時刻は、「16時10分」。
「やばいっ、バイトに遅れる!!」
私は慌てて立ち上がり、バイトに行くべく身支度を始めた。




地球の大地を突き刺す巨大な落雷。
リィンバアムの空に突如現れた謎の光。
いつもと何ら変わらぬはずの日常は、そんな二つの気象現象から崩される。

光は異邦者達を導き、巨大な力を持った雷は強引に世界と世界の扉をこじ開けた。
本来繋がるはずのなかった世界は、偶然にも繋がりを持つことになる。
それは誰にもわからなかった思わぬ事態。
たとえ大悪魔と呼ばれる存在でも、それに気づくことは出来なかった。

そして。

一度でも繋がりを持った世界と世界は、無関係ではいられない。




*後書き・・・
・何がなんだかよくわからない序章。
とりあえず、予告編のようなお話ですね。
さてさてこれから早速、本編の始まりです。
いやはや楽しみ楽しみ(自分が)。


 

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