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テレビの画面からこんにちは(2)


 身体が…暖かい…。
 まるでお風呂に入ってるみたいだ……。

 身体にまとわりついていた服が、徐々に軽くなっていく。
 服が乾いていってるんだ…。





「気がつかれましたか?」
聞き覚えのある声に、目を開く。
すると目の前には、見覚えのある姿形のロボットさんがいた。

クッ・・・・・クノン????

私は思わず右頬を力一杯つねっていた。

「いでえ〜・・・・・。」

「何を、しておられるのですか?」
平坦な口調で言われると、かえって自分が馬鹿なことしてるみたいに思えるわ。

「・・・そうだ、ミニス!ミニスは?!」

あの時の光のせいでここへ来たなら、ミニスも巻き込まれた可能性が・・・。

慌てて上体を起こす私をクノンが抑える。
離して、と言おうとしたところに

「一緒にいた女の子のことなら、心配ないわよ。」
理知的な顔立ちをした綺麗な女の人。
栗色の癖のある髪と紫を基調とした服を着た・・・、アルディラ?

ほへほへ????
なんで、アルディラがここに・・・・???



、起きてる?」
はと気づけば、ミニスが私の目の前で手をヒラヒラさせていた。

…………って、ミニス!!!!

「無事だったんだ、よかったぁーっっっっ!!!!!」
「く、苦しってば・・!!!」
無事再会出来たことに嬉しくなって、私はミニスをギューギューと抱きしめる。

「ねえ、離してやりなよ。その子、苦しがってる。」

はうっっっっっ!!!!!そ、その声は!!!!!!!!

パッと見、ロシアを彷彿とさせる衣装と帽子。
癖のある黒い髪とクールな印象を与える翡翠の瞳。
ミニスとそう年は変わらなそうな、やや大人びた雰囲気のある美少年。

いやぁぁぁぁぁぁぁ、ウィルだぁぁぁぁあぁぁぁっっっ!!!!!!
現ナマは、画像よりも何百倍も可愛いわぁー!!!!!!

「ミニス、私の頬、つねって。思いっきりね。」
嬉しさにゆるむ頬を必死で歪めながら、ミニスに頬をつねってもらう。

「さっきも同じ事やったのに、性懲りもなくまたやるわけ?」

「いでででで・・・・・。」

やっぱし、夢じゃないでやんの。

ヒリヒリする頬をさすりながらも、私はにやけが止まらなかった。

だってぇ・・・、本物のウィルだよ?ほんまもんのウィル君ですよ?!
くああああああっ、ギューッッッってしたい!!!!!!




「それにしても、あなたたちどこから来たの?
彼女たちの仲間でもなさそうだし、見たところ帝国軍の人間にも見えないし。」

「帝国軍?あの、ここってもしかして、リィンバウムなんですか?!」
アルディラの問いに、珍しくミニスが声を荒げる。

彼女の同様ぶりに驚いたののか、アルディラがわずかに身を引いた。
「え、ええ・・。ここはリィンバウムだけど・・・・それが何か?」


!帰れる方法、見つけたよ!
あのゲーム機からきっと私たち、リィンバウムに帰れるのよ!!!」

浮かれるミニスだけど、私は知ってる。
ここはリィンバウムだけど、ミニスたちのいる時代よりも少しだけ前の時代。

帰って来れたわけじゃないのよ、ミニス・・・・。

とはいえ、そんなことをハッキリと彼女に言うわけにもいかないじゃない。

「・・・って、ちょっと待ってよ、ミニス。
ここがリィンバウムのどこなのかわからないし、偶然かもしれないでしょ?
第一、ここが貴方たちのいた時代かもわからないわ。」

「でも、でも!リィンバウムに帰れる方法が見つかったじゃない!!!」

あぁ・・・可愛いよ、ミニス・・。
そんなあなたにこんなこと言いたくないんだけど・・・ごめんね。

「落ち着いてよ、ミニス。
仮にこれで帰れるとして、私たちはどうやってトリスたちのところへ戻るつもり?」

「・・・あ!!」

「とにかく、ここがリィンバウムのどこでいつの時代なのか。
まずはそこからハッキリさせなきゃ。喜ぶのも落ち込むのも、それからよ。」

「・・・そうだね・・・。」
目に見えて落ち込むミニスの背中を優しく叩いてやる。
と、ミニスがキュッと私に抱きついてくる。
何も言わないまま、私は彼女を抱き返した。







「あ、気がついたんですね。」

その声に顔を上げれば、向こうの方から大勢がゾロゾロとやってくる。

そっか、ここは第9話の場面だ。
アティちゃんの休日の巻。
ごめんよぉ〜、アティちゃん。余計な迷惑かけちゃって。

「大丈夫ですか?」

あぁ、噂をすれば影・・・。
アティちゃんが私の目の前に・・・・・って!!!!!
私の目の前に!!!!!いるよぉ!!!!!!
いやぁ〜ん、お姉さん困っちゃう!!!(誰だ、お前は)

「あ、はい。この通り、怪我一つないです。」

「よかったぁ・・。」
そう言って、アティちゃんがニッコリ微笑んだ。

にゃああぁぁぁぁぁあぁっ、可愛いいっっっっ!!!!!!

「それにしてもさぁ、いきなり空からおっこってくるんだもん。
ビックリしたんだよ?ねぇ、先生?」
アティちゃんの後に来たのは、鉄砲娘の異名を持つソノラさんだ。
ミニスよりも明るい金色の髪とクリクリッとしたスミレ色の瞳が可愛らしい。
まるで西部のガンマンを思わせるような服がすごく似合ってる。

ふふふ・・・萌えだね。携帯でも持ってくればよかった。

「そうだね。でもちょうど私たちがいる時でよかったのかな?」

「う〜ん、そうだね。でないと二人とも海の底に沈んでたかもしれないしね。」

って、ソノラさん、その発言はちょっと洒落になってないよ・・・・・。

でも考えてみたらそうか。
あの時、誰かが引き上げてくれなかったら、そのまま沈んでたかもしれない。


「じゃあ、あの時私たちを引き上げてくれたのって・・・・?」

「あぁ、俺だよ。」
ソノラさんと同じ明るい金色の髪と琥珀色の瞳。
さすが兄妹だけあって、彼女とどこか似た面影のある青年だ。
海賊カイル一家を仕切る船長、カイルさん。

「ありがとうございました。おかげで海の藻屑にならずにすみましたよ。」
しっかりと相手の目を見て、上体を90°に折り曲げて敬礼。
一応、礼儀作法はしっかりたたき込まれてるんだよね。

すると、カイルさんは人好きのする笑みを浮かべて
「いやいや。別にいいって。にしても、嬢ちゃん。
なんでまたあんな重いものを持って海に沈んでたんだい?」

「は?重い物?」

「ほら、あそこのボウズが持ってる・・・・」
カイルさんの言う通りの方向を向いてみれば、子供たちと妖精さん、大きな虎さんが集まっていた。
真ん中にいるシルターン風の着物を着た子供の手にあるのは・・・・・。

「ああああああああっ、それ、私の愛刀“焔龍”!!!!」

思わず叫んだ私を見ながら、カイルさんは少し驚いたように
「へえ、あんた剣を持てるのか?」

「持てるどころか、かなり強いわよ?」
問いに答えたのは、私ではなくミニスだ。
どうやら立ち直ったのか、普通に戻っている。

「へえ・・・、一度くらい手合わせしてみたいもんだな。」

「ははは・・・。」

絶対にカイルさんとは素手でしかやりたくない。
刀使ったら、刀の刃が折れそうなんだもん・・・・。






「で、そろそろいいかしら?
貴方たちがどこから来たのか、聞かせてもらいたいんだけど。」
浜辺に遊びに来ていたメンバーが勢揃いしたところで、アルディラが再び本題へと話を進める。ちなみに刀はスバルからすでに返してもらっている。

「その前に一応名前だけ言っておくわね。私は
こっちの子はミニス。私たちは“名もなき世界”からここへ来たのよ。」

「名もなき世界から・・・・というと、またあの門が・・・・。」

「あぁ、多分な。」
アルディラと白虎のヤッファさんが顔を見合わせる。

彼女たちが言っているのは『喚起の門』のことにほぼ間違いはないだろう。

「だけど、さっきそっちの・・・ミニスが“リィンバウムに帰れる”と言ってたじゃない。それは一体どういう事なの?」

おおっ!さすがに細かいところまでよく見てるわね、ウィル君!!!!

「簡単よ。私はリィンバウムから名もなき世界へ逆召喚されてしまったの。
で、そっちの世界での家でお世話になってるってわけ。」

「それでまた召喚されて、リィンバウムへ来た・・・・と。」
あからさまに不審そうな顔をするウィルだが、ミニスも負けてはいない。

「信じられなければ、それでもいいわよ。
でも、私もラリサも嘘なんてついていないわ。」
そしてミニスはウィルから視線を外して、ついと横を向いてしまう。


「あり得ない話じゃないと思います。現に風雷の郷にいるゲンジさんも“名もなき世界”から召喚されてきたとおっしゃっていましたし。なによりこの二人は、嘘をついているようには見えないです。」 

色々と考え込む一同。
そこへ私たちへの助け船を出してくれたのは、アティちゃんだった。


「二人の脈拍を調べていましたが、特に以上はありませんでした。
彼らの発言は、信用に値するかと。」

って、いつの間に私たちの脈をとってたのよ、クノン・・・・・。
それとも気づいてない私の方が、馬鹿?

「最近のこの島は、本当に千客万来だな。」

「そうね。あの門の活動が活発になってるせいかしら。」
ヤッファさんとアルディラの呟きを聞いて、思わず苦笑してしまいましたよ。

ははは・・・もしかしなくても、私たちが呼ばれたのってあの門のせい?
そのうちこっそりと喚起の門を掃除してこよう。
あの門のおかげで、ウィル君とアティちゃんに会えたわけだし?
正直嬉しかったりするんだけどなぁ・・・。




「ところで、。私たちこれからどうする?」

「そうよね。それが当面の問題だわ。」

そうそう。
とにかく戻れる戻れない云々より、この先どうするかが問題なのよ。


「それなら、おいらの母上に頼んでみたらどうだ?」

「ミスミ様に?」

アティちゃんが訊ねると、スバルは私の方を向きながら
「あの姉ちゃんの持ってた刀、すっごい業物だったしさ。母上と話が合いそうだ。」

「う〜ん・・・・たしかに言われてみれば、そんな感じはするかも。」
アティちゃんも他の人も、私たちの方をしみじみと眺めてくる。

そうジロジロ見られると恥ずかしいんですけど・・・・。

悩んでいる私たちのもとへとんでもない提案をしてきたのは、スバルだ。

確かに…ミスミ様は、家の中にいるより戦場で刀を振り回してる方がよく似合う、女傑なんだけど。

「でも、見ず知らずの人間だよ?ミスミ様って人にそんな簡単に会えるかな?」

私の問いに、スバルは驚くべき答えを返してきた。
「大丈夫だって。母上はいろんな面白い話を聞くのが好きだからさ。」

・・・と、あの子は言ってるけど。

「実際のところ、どう思う?」
私はミニスの耳元でこっそりと耳打ちする。

「とりあえず信用しても平気な相手だと思うけど。」

「じゃあ・・・お言葉に甘えてみる?」

「うん。」

ミニスとの意見も一致したことだし。

「それじゃあ、よかったらミスミ様のお屋敷を教えてくれない?」

「おう!おやすいご用さ!!」


そして、とりあえずミスミ様のお屋敷でお世話になるらしい。
本当にこれでいいのかなぁ・・・?
それよりも、私たちもとの世界に帰れるんでしょうね??
まだ悪魔たちとの決着もつけてないのよ?!
果たしてこの先どうなるんだろう・・・・。

てなところで、物語は続く!!!!


*後書き・・・
・サモン3萌え…な夢です、はい。そして、続きません。
番外編でミニスがあの島へ行くことも知らずに、萌えだけで書いた作品。
一度UPしてたんですが、まずいかと思って封印したけど、再びUP!!
話のつじつま合わせ、しようかと思ったけど、このまま終わりです。
パラレル展開で、こんな感じもあっても良いかな、と。
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